
第1回
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コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。今回は、冬のある日のティータイムのお話。
黄緑の光沢のある紙に、あちらこちらを向いた小文字の b のデザインが軽快です。
バターのパッケージみたいなプロポーションの紙箱も、側面にインパクトのある b の文字が。
中には、酸味がきいた“クリームチーズ”、3ヵ月熟成の“ミモレット”、カンタル/ボーフォール/ムールドジュラ/クリームチーズの4種類のチーズをブレンドした“キャトルフロマージュ”の、3種のタルトが詰め合わせてあります。それぞれ金色の包装で、それも乳製品が入っているような様子で面白く感じました。
ミモレットチーズが好きで、ワインに合わせてよく味わっていましたので、一番初めに“ミモレット”を試してみました。タルトと言っても、しっとり焼き上げた口あたりのやわらかい生地に、ミモレットのオレンジが見え隠れする中身が合わさったタイプ。チーズの酸味と塩味が生きていながら、爽やかな風味、このしっとりした生地が新鮮で、パサッと乾いたタイプのタルトと比べると、紅茶やワインとの相性が自然で素敵です。
4種類のチーズをブレンドした“キャトルフロマージュ”はもう少しフランスのチーズの個性が感じられますが、バランスがよく食べやすい風味、“クリームチーズ”は酸味がきりっとして心地よい。
beillevaire の製品では、アイスクリームのサンドや発酵バターにも
朝食の時使っているのはウェッジウッドのモーニングカップですが、お茶の時のティーカップを最近ロイヤルコペンハーゲンの白無地のものに変えました。
以前使っていた日本製の白無地のカップは、しばらく収っておくことに。
昔、長野県の料理旅館で、毎年いらっしゃるお客様が飽きることのないように、季節ごとに器を入れ替える他、4〜5年、ある器を収っておいて、また出してくると伺ったことがあります。我家でも「収ったり出したり」のスタイルを取り入れて、クローゼット内に休暇中の器の箱を設けました。
久しぶりのロイヤルコペンのティーカップ、繊細で軽やかな飲み心地が懐かしかったです。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2019年12月20日 公開

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