
第1回
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コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。今回は、テーブルクロスが彩る、この季節の食卓の風景をお寄せくださいました。
群馬県高崎市の、九重ねぼけ堂の銘菓「ブルーノ・タウト」。
先日、仕事でお世話になった方が送ってくださいました。
さくっとした皮で手亡豆の黄身餡を包み、中央にくるみを配して焼き上げた、焼き菓子です。皮はどことなく、シュー生地を思わせる軽やかさと質感で、きつね色がとても魅力的。白餡を使った黄身餡のオフホワイトとよく合って、切り口も美しい。
高崎市の少林山達磨寺境内にある洗心亭に滞在していた世界的建築家 ブルーノ・タウトの名前をそのまま冠したというエピソードにも、ふと心が動きます。
手亡豆を使った和菓子に目がない方なので、素敵な焼き菓子を味わえて嬉しかったです。
直径16cm のガラス皿は、星耕硝子さんの作。おっとりと贅沢な使い心地が好きです。テーブルクロスは、マリメッコのマイア・イソラがデザインした "KALASÄÄSKI"。
自家製の山型パンは、バターを配合しないハード系なので、トーストするとカリカリッとした香ばしさが際立ちます。バターを入れたふんわり系もたまに焼きますが、ハード系の焼けた香りの潔さとキレは、やはり病みつきになる気がします。
朝食は、マカイバリのダージリンのミルクティーが我家の定番です。マリメッコの FUJIWO ISHIMOTO さんの茶系のテーブルクロスは、初夏から夏にかけての緑がまぶしい季節によく掛けます。きりっとしていながら寛いだ雰囲気で、爽やかな風を感じられるクロスです。
最近、ブナ材の木枠の額を6点買いました。時間があると、B5の用紙に気ままにコラージュしていて、その中からテーブルクロスに合うものを選んで、置いてみています。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2019年7月5日 公開

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