
第1回
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コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。今回は、初夏の楽しみと発見が、いろいろ。
木村硝子店さんの企画展示の時に見つけた、新田佳子さんのグラスです。
宙吹きのグラスに、ボンドで丹念に線を描き、その後でサンドブラスト加工をしているので、ブラストが深いのだそう。なるほどグラスを手に持つと、斜めの線がガラスに切り込んだような、キリッと新鮮な触れ心地。
初夏から夏にかけて、panaché(レモネードを混ぜたビール)とか炭酸で割った梅酒を入れて飲んでみたくなります。
左は、前回の CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店での展覧会の時に選んだフィリップ・ワイズベッカー氏の作品。アフリカの木製品が描かれていますが、鉛筆描きの説明の文字にすごく魅かれました。
5月25日(金) からの“フィリップ・ワイズベッカー 新作展”、どんな作品が "DO" の空間に展開するのか、とても楽しみです。
渋い、かすれたような金色の植木鉢は、梶なな子さんの作品。
30年くらい前、目白の三春堂ギャラリーで、緑のサボテンが植わっていたのがこの植木鉢です。艶消しの金色に刻まれた、鋭い線の模様とサボテンがよく合っていて、たいそうカッコいいデザインに思えました。サボテンを育てる予定はなかったのですが、植木鉢を買わせていただくことに。
あのサボテン以上にぴったりな相性の植物、見つけられませんが、テーブルの上に置くと、その存在感に、今もドキッとし続けています。
工事現場で見つけました。
フレーミングしたら、アート作品のような・・・。ペンキを塗り重ねて、風雨にさらされると、色が自然に変化して、穴などが少し錆びて茶色のドットになる ―― ふと見つけると、面白くて、工事現場の壁や資材、クレーン車やトラックなど、ついつい目で追ってしまいます。
堀井和子
PHILIPPE WEISBECKER
WORKS IN PROGRESS
[会場]CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店(CLASKA 2F)
[会期]2018年5月25日(金)〜7月1日(日) 11:00〜19:00
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堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2018年5月18日 公開

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