
第1回
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コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。今回は、心もふわっと彩られるようなコレクションを披露してくださいました。
1979年の夏、80年の5月、82年の夏と、北欧を旅行した時のノートにテーブルクロスや紙ナプキン、カッティングボードのスケッチが描いてあります。旅から戻って家でスーツケースを開けると、4つ折で16cm角くらいの紙ナプキンがびっしり詰めてあったのを覚えています。
写真は、ほとんどが当時買った紙ナプキン。マリメッコ社のものが多いですが、様々なストライプのヴァリエーションに、今も心が踊ります。
この頃の紙ナプキンの質感や色のニュアンスは、フワッとさり気なくて素敵でした。紙ナプキンとして使うより、この時代に、こんな美しい印刷物があったという証みたいなコレクションになっています。
最近の紙ナプキンでは、フランスの PAVIOT のデザインが面白くて好きです。(1枚目の写真、左上端の濃紺の格子柄も PAVIOT です。)シンプルな幾何柄でも毎回、柄のサイズや色が違うので、気に入ったら買っておかないと、いけませんが・・・。薄いグレーの螺旋柄のものは、雑貨展で買った別のメーカーのもの。
昨年、製作したフライパン柄のテーブルナプキンは、45cm角の大きいサイズです。格子のエンボスが縁まで綺麗に入っていて、フワッとした使い心地が気に入っています。
HOTEL du NORD のロゴのティッシュは、1990年代の盛岡、北ホテルのアメニティ。茶色の手描き文字のデザインが好きで、マリメッコの紙ナプキンの上の引き出しに収ってあります。
CLASKA で制作した“北奥”の本の初めに短い文を書きましたが、このティッシュのデザインについて少し触れています。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2017年3月17日 公開

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