
第1回
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コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。今回は、歴史ある街にできた新しいお店へ。
日本橋浜町に9月末、パリの紙・文具店 "PAPIER TIGRE" がオープンしたと聞いて訪ねてみました。
大きいサイズの長方形のスケジュール帳にも魅かれましたが、ショップ左手のカフェスペースの棚に並んでいた缶入りの日本茶を購入。ラベルのデザインが日本茶らしくないところが新鮮に感じられましたし、昨年、日本茶AWARD のテイスティングに参加して、日本各地のいろんなお茶の風味の違いが面白くなってきたところだったので。
日本橋の大きな通りから、1〜2本入った、グレーのビルが並ぶ街、佇まいがひっそりとしていて美しいなぁと、以前から気になっていました。"PAPIER TIGRE" もそんな小路に面した、すっきりモダンな造りのお店でガラス面が印象的です。
角で隣り合うブック・カフェ、次の小路にある卵問屋の看板も、よい雰囲気を作っていると思いました。
"PAPIER TIGRE" の、紙製のサボテンの木。画像で見たパリのお店のウィンドーにも大きな紙製のサボテンが展示してあって、インパクトがありました。
浜町3丁目から1丁目まで歩き、東京洋菓子倶楽部で名物のモンブランを買って帰りました。底にロールケーキが隠れていて、懐かしい素直な味。静岡のやぶきた茶の、きりっと渋めの飲み口ともよく合いました。
浜町の帰り、地下鉄の通路でポスターを見ました。日本初の地下鉄車両1001号車の写真に黄色を重ねたデザイン、ぐっときました。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2017年11月3日 公開

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