
第1回
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コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。堀井さん、今回は、素敵な詰め合わせに嬉しさが溢れます。
姪からパリの旅行土産を手渡されました。
パリの食料品店の紙袋に入れてくれたのですが、紙袋のフワッと軽快な赤い色に心が躍りました。朱赤やオレンジ、ピンクを含んだような、ちょっと抜いた赤、しかも光沢のある紙質なので、光を受けてトーンが持ち上がります。こんな浮き立つような粋な赤い紙袋、なかなか出合えない気がします。
ゲランドの塩は、姪がパリから足を延ばした、モン・サン・ミシェルのお土産です。ガラスの細い瓶入りで、密閉できる蓋部分の構造も凝っています。テーブルの上で、瓶を横に寝かせておいて、細い口から少量ずつ使えるのが便利そう。
チョコレートをのせたフレームには、絵本の見開きのカラーコピーが入っています。絵本のタイトルは "HENRI'S WALK TO PARIS"、イラストはソール・バスです。ずっと絶版でしたが、友人が持っていたので、カラーコピーさせてもらってフレームに入れ、壁に飾っていました。
2012年に復刻版が出た時は嬉しくて、2冊買ってしまいました。
私が初めてパリへ行ったのは、ちょうど今の姪と同じ年齢の頃。姪はお菓子やパンが大好きで、家でも、いろいろなレシピに挑戦しています。好奇心という点では、私や妹と共通したDNAを持っているようで、きっと、あちこちのお店を訪ねては、夢中でおいしそうなアイテムを探し、選んでいたんじゃないかと思います。
もしかしたら、私が歩いた小路やお店のあたり、パリの街をワクワクしながら歩いてきたかもしれません。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2017年4月21日 公開

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