コラージュ・題字:堀井和子

堀井和子さんの
「いいもの、みつけました!」

堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。前回は、ル・コルビュジエについてのお話でした。続いて今回は、シャルロット・ぺリアンの本が登場します。

第72回:コラージュ/シャルロット・ぺリアンの本/ワインビネガー

大きいサイズの用紙のストックがあったので、“お茶の時間”をテーマにコラージュをしてみました。

ベージュのテーブルクロス部分は絵具を塗って、白い紙のティーポットやカップ、ケーキ皿、銀色や墨色の紙のミルク入れやフォークを貼りました。大きい面積の紙を糊で接着すると、乾いた後で凹凸が目立つことがあるのでペイントしたのですが、筆の跡が、何だかいい具合に感じられます。ただ、白い紙はもう少し厚みのあるものを選ばないと、下の色が透けてしまうと思いました。

DOSSIE の字は昔の雑誌から切り抜いたもの。濃紺の色と字体、文字の形の組み合わせが、とても気に入っています。

試作ということにしてフレームに入れ、我家の廊下に掛けました。

"CHARLOTTE PERRIAND LIVRE DE BORD 1928-1933"。ぺリアンの自筆の設計、デザインのスケッチやメモが、ベージュの地色の上にレイアウトされていて、見ていると、その走り書きのような文字や、書き直しの線にドキドキしてきます。

ぺリアンの本では "CHARLOTTE PERRIAND Un art d'habiter" に家具や住宅の棚、クローゼットなどの写真がたくさん掲載されていて、展覧会などで見たアイテムをチェックしています。

こちらの LIVRE DE BORD は、ページ構成に刺激を受ける度合いがすごく大きいと思うのです。

表参道の酒屋さんの前を通りがかった時、山梨のダイヤモンド酒造のワインビネガーの文字を貼紙に見つけました。

数年前、日本の赤ワインにはまって、様々な銘柄を試していた時期があります。マスカットベリーAという葡萄の、軽やかで淡めだけれど懐かしい酸味とキレは、和の食事にもよく合うことを知り、お気に入りの銘柄をリピートするように。

ダイヤモンド酒造の名前も記憶していたので、“シャンテワインビネガー(ワイン100%の葡萄酢)”を買ってみました。お店の方が“すごくいいお酢だけれど酸は強め”と教えてくださったので、やわらかいお酢と塩・胡椒を混ぜて小さい瓶に入れ、冷蔵しておいて使うことに。我家では、食べる直前に準備しておいたサラダの材料に、ヴァージンオリーブ油をまわしかけ、小瓶のこのビネガーを振って加え、和えています。

シャンテワインビネガーは、ハリのある酸味としっかり深い香りのバランスがよく、サラダの味が際立つように思いました。

堀井和子

堀井和子さん プロフィール

1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
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2019年5月17日 公開

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