
第1回
![]()
コラージュ・題字:堀井和子
堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載です。土や砂の色味に、ぐっと心魅かれます。
目黒の CLASKA Gallery & Shop "DO" のお店に、成井窯の陶器が並んでいました。少し離れた所からでしたが、この飯碗にぐっと魅きつけられてしまいました。砂色の地に鉄釉の点々が入り、縁や底はきつね色のラインや渦巻が見えて、大らかで美しい。
高台の雰囲気、手に持った時の素朴で温かい感じも好きだなぁと思いました。ぜひ、成井窯のコーナーを覗いてみてください。
目黒川沿いのお蕎麦の店、ウェイティングスペースの床に、陶板が埋めこまれています。リズミカルな筆の勢いとアメ釉の茶色がドラマティックで、見ていると飽きない ―― つまり、待つ間が面白くなるように思えました。こんな陶板に、料理を盛り付けても素敵ですね。
左はグロゼイユ(スグリ)のオー・ド・ヴィ、右はキルシュ。ベージュや生成りの紙に墨色の手描き文字のデザインに魅力を感じて、大切に保管してあります。瓶に透明なリキュールが入っているから、こんなに美しいのだということに気づき、空にしないでそのまま。
普段の生活で、食事の時はワインを飲みますし、デザートを作る時はラム酒を使います。食後にリキュールを飲む習慣はないので、2本とも、かなりの年代ものになってしまいました。
9月8日(土) から、目黒の CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店で企画展示の予定です。今回のテーマは "PACKAGE" ということで、空想のパッケージをあれこれ試してはドキドキしているところです。
堀井和子
堀井和子さん プロフィール
1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
2018年8月3日 公開

第1回

第2回

第3回

第4回

第5回

第6回

第7回

第8回

第9回

第10回

第11回

第12回

第13回

第14回

第15回

第16回

第17回

第18回

第19回

第20回

第21回

第22回

第23回

第24回

第25回

第26回

第27回

第28回

第29回

第30回

第31回

第32回

第33回

第34回

第35回

第36回

第37回

第38回

第39回

第40回

第41回

第42回

第43回

第44回

第45回

第46回

第47回

第48回

第49回

第50回

第51回

第52回