私の愛用品 〜お守りみたいなもの〜

CLASKA のスタッフが自身の愛用品の魅力について語るちょっとしたコラム。
第20回は、学生時代ずっと仲良しだった友人がくれた、日本のアクセサリーブランド「mocco」の指輪の話です。

第20回:離れてしまった友人を思い出させてくれる指輪

指輪

専門学生の時、とても仲のいい友達がいたんです。その子とはよく学校終わりに買い物に行ったり、展示を見に行ったりして遊んでいて、この指輪を見つけたのもちょうど2人で買い物をしていた時でした。一目見て気に入り、買おうかとても悩んだことを覚えています。

その時は学生だったので金額的に泣く泣く諦めたのですが、後日、その子と2人でクリスマスパーティーをした時、プレゼント交換でくれたんです。この指輪を見つけた時、「こういうかわいい指輪をつけた、素敵なおばあちゃんになれたらいいよね」と、2人で話したことを覚えていてくれたみたいで、本当に嬉しかったですね。

指輪

気に入っている点が、上から樹脂、木の板、色紙、そして金属のリングと、様々な素材が色合いを変化させながら重なっているところ。箱も含めて全体的にかわいいだけでなく、両端の小さな淡水パールからさりげない気品も感じられて、お気に入りです。

買ってからしばらくは、毎日のように付けていたのですが、今は好きなアクセサリーの系統が少し変わったことや、「おばあちゃんになっても付けていたいから大切に使おう」と思い始めたことがきっかけで、大事な時にだけ着けるようにしています。

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裏にはブランドのシンボルマークである、雲が描かれています。

残念ながらその友達とは、学校を卒業して社会人になってから徐々に疎遠になってしまい、今は連絡を取っていません。でも、指輪を見るたびに一緒に過ごした楽しい時間を思い出して、「元気にしているといいな」という気持ちになります。いつかまた会う時があれば、この指輪を付けて、あの頃みたいに話してみたいですね。


(CLASKA Gallery & Shop "DO" 渋谷ヒカリエ ShinQs店 スタッフ 渕上里佳子)

公開日 2021年10月1日
聞き手・写真・文 黒沢友凱