

堀井和子さんの「いいもの、好きなもの」
写真・文:堀井和子

2月、伊勢丹B1Fの老松で鶯餅を買った時、ショーケースに夏柑しょこらが並んでいるのに気づきました。 (鶯餅が好きで、毎年2月には数回買いにいきます)
老松というと、夏柑糖が有名ですね。
夏みかんの果汁と寒天を、丸い皮の中に冷やしかためた夏期限定の氷菓子は、パッケージデザインも趣きがあります。
夏柑しょこらも味わってみたくなって、4本入りを買いました。
西洋のオランジェットのオレンジとは違う歯ざわりで、香りも夏柑をしっかり感じます。
極く薄くパリッと硬質なショコラのほろ苦さと合わさると、和菓子の見事なバランスにハッとするのです。
一度この和のバランスを知ると、また来年も買いたくなるひと品でした。

やはり2月、表参道ヒルズで開かれていた北海道地チーズ博に出かけ、宮地牧場のグラスドロップミルクのフロマージュブラン(はちみつ入り)を買いました。
以前、二子玉川のフロマージュ料理のレストランでサーヴされたラディ・オ・ブールのバターが、北海道のメーカーから取り寄せたものと聞いて、バターを探したかったのですが、今年の博でバターの取り扱いはありませんでした。
宮地牧場のフロマージュブランは、栃の花のはちみつの香りが少し強く感じられましたが、自然なクセのない味。
グラスドロップバターも作っているということで、その後ネットで注文してみました。
写真右は地チーズ博のフロアマップ、写真左は宮地牧場の生産アイテム。

こちらのバターは、パンに優しくなじむ素直な風味で、味わっていくうちに爽やかなバターの魅力が、じわっとわかってくるように思いました。
田舎パンにそのまま塗っても、トーストに塗っても飽きない美味しさ、我家のパンとの相性もとてもよくて、ほっとしました。
街で見かけたポルシェの旧車。
旧車のデザインに魅かれるようになって、道路を走る車、駐停車中の車をついついチェックしてしまいます。
このポルシェ、ホイールのデザインもかわいい。
こちらは、歩道橋の下の fex coffee のフードトラック。
シルバーのおっとりした車体がカッコよくて、前面の METRO の文字が印象に残っています。
2月4日朝6時58分、南西の空に絵のような白い月と雲が。
2日が満月だったので、ほんの少し欠け始めた月の形が長閑です。
朝、こんな穏やかなレイアウトを見ることができて、嬉しかったなぁ。
Profile
堀井和子 Kazuko Horii
東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家として、レシピ本や自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍や旅のエッセイなどを多数出版。2010年から「1丁目ほりい事務所」名義でものづくりに取り組み、CLASKA Gallery & Shop "DO" と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行う。
CLASKA ONLINE SHOP でのこれまでの連載
> 堀井和子さんの「いいもの」のファイル (*CLASKA発のWEBマガジン「OIL MAGAZINE」リンクします)
> 堀井和子さんの「いいもの、みつけました!」
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