HAUのたね

Vol.27 やらないことリスト/新作のオケージョン

写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume


新年からだいぶ経ちましたが、皆さんは今年の抱負などは掲げられましたか?

ご家庭によっては、新年には子どもが両親に抱負を言わなければいけないと言う話しも聞いたことがありますが、我が家ではやりたいことや目標ではなく、「やらないことリスト」というものをはじめて家族で考えてみました。一見ネガティブなことのようにも聞こえますが、"やらない"と決めることは行動も頭の中もとてもシンプルになり、削ぎ落としていくことで自分の軸が見えてきたり、正しい判断ができることに繋がるのではと思っています。(デザインを考える時もこの削ぎ落としの作業を実はとても大事にしています。)

ちなみに私のやらないことリストの一つは、「不調になったらすぐに病院に行ってしまうこと。」 これにより、今年は日々のセルフケアをより強化してみようという目標が持てました。 中1の長女はというと「塾の帰りについコンビニにふらりと立ち寄ってしまうこと。」とのこと...こちらもつい頷いてしまう内容です。(笑)

普段何気なくとっている行動も新年を機に見直すことによって、家族がどんなことを考えているかを知るきっかけにもなりました。
毎年リストを見直しながら振り返る時間も、新年の我が家の恒例行事になりそうです!

とは言えやりたいことを考える方がワクワク◎ 今年はなるべく家の中に草花を絶やさないようにしたいところ。こちらは地元の住宅街に潜むお気に入りのお花屋さん。

はじめて作るオケージョンのセットアップ

襟の付いたボレロのようなラウンドカラージャケットは、フォーマルのシーンでも着用いただけるよう同素材のパンツとセットアップで作りました。
素材は適度に膨らみがありながらもサラッとした表情の二重織りを浜松の織機屋さんにオリジナルでオーダー。綿100%にも関わらず、カットソーのような伸縮性もあるので幅広い体型の方にフィットする点も嬉しいです。ボタンは襟元に一箇所のみ。そして前後の見頃にタックが入っているため、裾に向かってふんわりと広がるデザインが女性らしく、パンツ以外にもワンピースやスカートともバランス良く組み合わせて頂けます。

今回は、新作のセットアップとインナーニットの3点セットを着てみました。ハイネックでもクルーネックでもない絶妙な衿の高さのニットはジャケットとの相性も抜群。定番の one piece "tidy" に合わせてみると、後ろのリボンがちょうど覗いてそれだけでポイントになります。

また、どのアイテムも単体で着られることも考えて作ってますので、オケージョンだけではなく、日常の中でピシっと気持ちを引き締めたい場面でたくさん活用頂けたら嬉しいです◎

右からジャケット、インナーニット、パンツ。 全てトータルで着たときのバランスも大事にしました。

corsage.ozawaのアイボリーのコサージュに合わせて、 足元のタイツも同系色に。

後ろの首元からちょこっと覗くリボン。 さりげないくらいがちょうど良いです◎

<< 今回紹介したアイテム >>
formal jacket "cele"
formal pants "cele"
knit tops "back ribbon"
corsage.ozawa×HAU フルフルな花 "petit"
one piece "tidy"

*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。


Profile
藁谷真生 Mao Waragai

デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes