HAUのたね

Vol.64 夏休みを振り返って/ベストとピンドットパンツ

写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume


長い夏休みが終わり、通常モードに入って2週間。
我が家は7月の休暇以降は特に予定がなかったので、実に長い夏休みでした。

受験生の姉は朝から晩まで塾、もしくは図書館で自習。(もはや家が下宿先状態...)
次女は子供たちだけでプールに行ける年齢でもないし、外遊びは暑くて危険なので、大体は家で過ごしていました。
もともと一人で過ごすことが好きな性格なので、(姉の小学生の頃とは大違い!)長い連休もそう苦労しなかったのがせめてもの救いでした。

普段から絵を描いたり何かを作ったりするのが好きな次女。
デジタルネイティブ世代ということもあり、このお休みは広告で色んなアプリを見つけては、無料で遊べる範囲で実にたくさんのアプリをダウンロードしていました。
ChatGPT に相談しながらオンラインゲームを作ったり、イラストやアニメーションを作るアプリを巧みに使いこなしたり...

体力は確実に落ちましたが、自分の好きを追求出来た夏休みだったのかなと思います。

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スペルは間違ってますが、どこかのレストランのポスターだそうです。

控えめな光沢感が大人っぽい、ピンドットパンツ

昨年に続き、この秋も新色として登場するピンドット柄のストレートパンツ。
リラックス感がありながらもきれい目な大人のパンツは、レーヨンならではのとろみと落ち感があり、残暑が残りつつも、秋の気配を感じさせる今の季節にぴったりのボトムスです。

柄パンツ初心者の方でも気軽に挑戦しやすいピンドットは、遠目から見ればほとんど無地に見える程の印象を持つ細かな柄。
だからこそ、私も含めてシンプルな装いが中心の方でもとても取り入れやすいボトムスなんです。

今回はそんなパンツと相性の良いベストとのコーディネートをご紹介。

肌触りの優しいざっくりとした糸で作った、季節のはじまりに取り入れやすいハイネックのニットベスト。
こだわった点はシルエットのきれいさと着用した時の軽さです。
見た目がふっくらとしているにも関わらず中心が空洞のリリヤーンという糸で編み立てることにより、身体に負荷のかからない軽い着心地の仕上がりになりました。
また、空気を孕む糸だからこそ着用時のシルエットも立体的でこなれた印象に。

オススメは、HAU では今まであまり登場することなかったニュアンスのあるグレーベージュ。
ミルクティーのような甘く優しい色合いのベストは、着る人の気持ちまで温かくしてくれそうです。

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足元次第でカジュアルにもきれい目にも。

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シルバーのピンドットがさりげなく並ぶブラウンとグレーの2色展開。

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ざっくりとしたニットとツヤ感のあるパンツの組み合わせが新鮮です。

<< 今回紹介したアイテム >>
knit vest "shepherd"
easy pants "pin dot"
◎ crew neck "washable wool"(10月発売予定)

*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。


Profile
藁谷真生 Mao Waragai

デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes


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