HAUのたね

Vol.68 秋の販売会/憧れのセットアップ

写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume


先月は、POP UP イベントのあった愛知県豊田市にある sabot さんへ。
今回もお店の一角に素敵な空間を作って頂き、少しの時間でしたが実際に店頭に立って接客のお手伝いをさせて頂きました。

実は昔、販売の仕事に携わっていた時期もあったため、接客は得意な方かと思っていますが...!?

イベントの際には、パターンや着用した時のシルエットなど、作り手だからこそお伝えできることを意識しながらお客様とお話しすることを心掛けています。
デザイン科だったにも関わらず、意外にもパターンの授業が多く、自ら工業用ミシンでたくさん服を作っていた専門学校時代。
その頃の経験が、今の服作りはもちろん、接客にまで生きているように感じます。

そしてその日はわざわざ遠方から友人も駆けつけてくれるなど、賑やかな1日に。

夜は地元にある創作タイ料理のお店で美味しい食事を頂き、次の日は朝から気になっているお店に車で効率よくアテンドしてもらうなど、束の間の時間でしたがたくさんインプットできた思い出深い滞在となりました。

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焼き菓子の la grive さんや、小物を展開する HOKOS さんの商品も一緒に。

肩ひじ張らずに着られる、大人のセットアップ

堅苦しさのない気軽なセットアップが欲しい!という想いから、ボタンを開けても閉じてもサマになるノーカラージャケットと、それに合わせるテーパードパンツを作りました。
きちんとしたシーンだけではなく、インナー次第では日常使いからフォーマルなシーンまで対応できる HAU らしいセットアップ。

素材はリサイクル性のブークレーというモコモコとした糸に、ストレッチ性のある糸を織り混ぜたものを採用。
いわゆるウール 100% のツイードは生地に厚さがあって重い印象がありますが、こちらはナイロンやポリエステルも混紡している素材なので、着用時の軽さと動きやすいところがポイントです。
(前述した sabot さんの販売会にもこちらを着用。 長時間の移動もストレスなく過ごすことが出来ました!)

インナーにはブラウスやシャツを重ねたり、シンプルなクルーネックニットでも。
今回は、シックに āta のスタンドカラーブラウスを合わせて、少しマニッシュな雰囲気のコーディネートを考えてみました。

もちろん単品使いも出来ますのでシーンによって使い分けても良いですね。

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厚底のレザーサンダルを合わせて足元にボリュームをプラス。

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こちらは軽やかに knit tops "coton" のホワイトを合わせて。

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既に出番の多いセットアップ。 程よい伸縮性もあって、想像以上の着やすさに作り手本人がびっくり。

<< 今回紹介したアイテム >>
v neck jacket "tweed"
tapered pants "tweed"
blouse 2. / ブラック
knit tops "coton"

*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。


Profile
藁谷真生 Mao Waragai

デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes


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