内田真美さんと、美味しいお茶の話。

新商品のティーポットとカップ & ソーサー 「Kaoru」 を使って頂きました

内田真美さんと、 美味しいお茶の話。

お茶をこよなく愛する料理研究家・内田真美さん。
紅茶から中国茶まで、 独自のスタイルでお茶の愉しみを発信されてきた内田さんのご自宅を訪ね、
豊かなお茶時間のつくりかた、 そして新商品のティーポットとカップ & ソーサー 「Kaoru」 を日常に取り入れるアイデアについてお話を伺いました。

写真:馬場わかな 文・編集:落合真林子 (CLASKA) 


CONTENTS

前編/ お茶は生活の句読点

後編/ ティーポット・カップ & ソーサー 「Kaoru」 のこと


Profile
内田真美 Mami Uchida


長崎県出身。 料理研究家。 幼少の頃から食に興味を持ち料理家の道へ。 シンプルで美しい料理・レシピに定評がある。 台湾やお茶文化にも詳しく、 台湾のガイドブックも執筆。 近著に 『新版 うちで食べる台湾式ごはん いつもの食卓によりそうやさしい家庭料理』(マイナビ)、 『私の家庭菓子』 (アノニマ・スタジオ)、 『内田真美の日々スープ』 (KADOKAWA) がある。
Instagram:@_mamiuchida_


<使って頂いた商品>
Teapot Kaoru」 (上)
Cup & Saucer Kaoru」 (下)

CLASKA と東屋の協働で誕生した、 アートディレクター・渡邊かをるさんデザインの新商品。 エレガントなオーバル型のティーポットと、 曲線的なフォルムが印象的なカップ & ソーサー。 長崎県波佐見の 「光春窯」 で製作。


後編/
ティーポット・カップ & ソーサー 「Kaoru」 のこと

──「自分の身の回りにあるものは "気持ちのいいもの" であって欲しい」 というお話がありましたが、 改めて内田さんのもの選びの基準について教えていただけますか。

内田真美さん (以下、 敬称略):
最初に見た時に感じる 「自分にとって好ましいか・好ましくないか」 という直感を大切にしていますね。 家の中にある他のものと調和するかどうかも重要。 それから、 ものの背景にある情報のみで買い物をしないようにもしています。 沢山のものを所有したい欲は無いので "本当に素敵だな" と思うものだけを、 自分の手元に残したいと思っています。

内田さんのキッチン。 使い込んた鍋がずらりと並ぶ。 収納力のある黒い作業台は古道具屋で見つけたもの。

──食器棚やキッチン、 リビングにあるものを改めて拝見すると、 ひとつのジャンルには括ることが出来ない自由さを感じます。

内田:
たしかに 「〇〇風」 にならないように、 ということは意識していますね。 洋風のものも好きですが、 自分は東アジアの人間なのでそのアイデンティティも大切にしたいと考えています。 お茶のテーブルをつくる時も、 漆の折敷の上にヨーロッパで買ったアンティークの銀製品、 中国の茶器、 日本のつくり手がつくったうつわなどさまざまな国のものを同居させたりします。 時代も国もバラバラだけど、 なぜか違和感の無い良い眺めになる。 そういう感じが好きなんです。


「Kaoru」 に感じる、 捉われなさと自由さ

──今回使って頂いた新製品のティーポットとカップ & ソーサー 「Kaoru」 に関しても、 今おっしゃったような "無所属感" を気に入ってくださったそうですね。

内田:
そうなんです。 どこの国のものか、 いつの時代のものかわからない感じが良いなと。

「オーバル型のポットって、 珍しいですよね。 オーバル好きとしてはたまらないです」 (内田さん) 「Teapot Kaoru

──デザインをしたアートディレクターの渡邊かをるさんご自身も、 一つのジャンルやカテゴリにとらわれることなく、 興味の先が様々な方だったそうです (詳しくは鼎談企画で)。 「どこの国のものか、 いつの時代のものかわからない感じ」 という内田さんの感想を伺って、 まさに! と思いました。

内田:
特に磁器のティーポットに関しては自分が好きな "80年代のニューモダン" 的な雰囲気が見てとれて、 とても素敵だなと思いました。 渡邊さんがデザインされてから長い時が経っていると思うのですが、 いまの視点で見ても新鮮で……。 驚いたのは、 内側に茶こしが付いていること。 外国製のポットにはほとんどついていませんから。 大きな茶葉であれば、 茶こし無しで淹れられて便利ですね。 外側からは見えない部分に日本のものづくりならではのきめ細やかさを感じました。

繊細さの中にも、 どこか愛嬌を感じるフォルムが 「Kaoru」 の特徴。 「我が家にあるものとの相性も良さそう」 と内田さん。



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内田さんだったらどう使う?



──さて今回、 内田さんの私物と 「Kaoru」 を組み合わせたお茶時間の風景をつくっていただけますか? というリクエストをさせていただきました。 まず一つめは……?

内田:
フランスの蚤の市で購入したシルバーのトレイにティーポットとカップ & ソーサー、 焼き菓子を添えて。 仕事や家事の合間に一人で美味しい紅茶とお菓子を楽しむシチュエーションを想定した組み合わせです。

焼き菓子を載せた器は、 古い御飯事用のロイヤルコペンハーゲンのティーカップのソーサー。 シルバーのフォークを添えて。

──トレイにセットすることで、 どこか非日常感が醸し出されますね。

内田:
トレイ、 おすすめです。 ごくシンプルな組み合わせですが、 一人で過ごす時間がぐっと豊かなものになると思います。

──二つめに提案いただくのは、 お客さまと二人で中国茶を楽しむシチュエーションです。 こちらは、 ティーポットを単体で使っていますね。

内田:
「茶壺 (チャフウ・中国茶を淹れるための急須) 」 として使うにはサイズが大きすぎるので、 中国茶ではあまり使わないのですが、 高温のお湯を使わない茶葉を楽しむ際の湯冷ましとして使ってはどうだろうという提案です。 黒い漆の折敷の上で、 様々な国の "白" を組み合わせてみました。

Teapot Kaoru

──素敵です。 違和感なく馴染んでいますね。

内田:
ガラスの茶壺は中国、 茶壺を載せた高台は韓国のソウルで、 茶杯は台北で購入したものです。 シルバーの茶托はフランスのアンティーク。 茶海は日本人作家の作品です。 もしも 「Teapot Kaoru」 が完全に洋の佇まいをしたものだったとしたら、 こういうセッティングは難しいのではと思います。 こうして並べてみると、 どこかシノワズリな雰囲気もあって……本当に絶妙なんですよね。

──紅茶と中国茶、 真逆ともいえる世界観ですが、 どちらの景色にもすっと馴染む 「Kaoru」 シリーズの懐の深さを感じました。 使う人の感性次第で、 さまざまな食卓の風景をつくることが出来そうですね。 色々とお話をお聞かせいただきありがとうございました。



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