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暮らしの中にある名品の、知られざる良さを掘り下げていく名品図鑑。毎月一品公開。

写真:本多康司 文・編集:島田奈津子


サコウユウコさんのガラスの風鈴

明なガラスの向こうを大らかに飛ぶツバメ。 風が吹くと、リン、の音とともに、涼やかな空気がやってくる。 音の正体は、吹きガラス工房 「日々にちにちガラス製作所」 主宰の さこうゆうこさんが作る、吹きガラスの風鈴。
「透明なガラスが好き」という さこうさんの風鈴は、ガラス部分に絵柄や色がなく、ただただ、透明でシンプル。 「透明のガラスで、透明だからこそできる風鈴を作りたい」との思いから、宙吹きで作る透明度の高いガラスと、その向こうに見えるぜつ(風鈴のおもり) を楽しめる仕様にした。
優雅に飛ぶツバメの素材は、黒く塗装された鉄。 ガラスと鉄。 初めての組み合わせに、完成するのか、果たして音はなるのか、と不安も多かったそうだが、試行錯誤を繰り返し、誕生したのがこちらの風鈴。 ちなみに、作る途中で一つ一つに風を当て、音が鳴ることを必ず確認するのが、さこうさんの小さなこだわりだそう。
風を受ける吹き流し部分は、ヘンプの紐とリネンの布でシンプル。 紐を含む全長が280cm( ! ) と長いので、好きな長さに調整したり、二重にしたりと、自由に楽しめるのも魅力だ。
一つ一つ手作りのため、そのかたちも、“リン” の音も、世界に一つ。 見て楽しみ、聞いて楽しめる風鈴は、窓際で輝く名品だ。


サコウユウコ : 岐阜県にて自身の工場 「日々ガラス製作所」 を主宰。 主に 「宙吹き」 という技法を使い、普段の暮らしの中で使う “透明なもの” を制作している。

サコウユウコさんのガラスの風鈴 / ツバメ サコウユウコさんのガラスの風鈴 / ツバメ サコウユウコさんのガラスの風鈴 / ツバメ




サコウユウコさんのガラスの風鈴 / ツバメ
4,950円

素材:ガラス、鉄、ナチュラルリネン、ヘンプ
製造:日本
サイズ:ガラス部分直径7cm
風鈴全体の高さ30cm
ヘンプ紐を含めた全長280cm



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