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暮らしの中にある名品の、知られざる良さを掘り下げていく名品図鑑。毎月一品公開。

写真:本多康司 文・編集:島田奈津子


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工房アイザワ
両口付きミルクパン

に向いた木の取っ手。 両側に尖った注ぎ口。 ぽっこり丸い鍋部分。 ── “見た目” の良さはもちろんのこと、使いやすさも考えられた、才色兼備のミルクパン。
 作るのは、金属洋食器の産地・新潟県燕市で大正時代より続く老舗、『工房アイザワ』。 モットーに、 “形の美しいものは機能的である” 、 “装飾性を削ぐことで、モノに生命をふきこむ” を掲げている。
 ミルクパンの魅力の一つが、木のハンドル。 ホワイトアッシュ材で熱の伝わらないハンドルは、手にすっぽりと収まるように考えられた、丸みを帯びた優しいかたち。 中身が入った状態で動かすことが多いため、持ち手は最もつかみやすい角度になっているといい、使ってみると、手に吸いつくような気持ちのいい持ち味だ。
 注ぎ口のついた本体部分は、調理用のボールのようなぽっこりとしたかたちで、安定感抜群。 中身が入った状態で動かすことの多いミルクパンには、嬉しい限りだ。
 そしてもちろん、小回りのきくサイズ感も、欠かせないポイント。 700mlというと、ミルクだけでなく、ゆで卵に、ゆで野菜に、お味噌汁に、ソース作りに と、出番の多いサイズ。 気づけば、お弁当に、朝食に、副菜にと “キッチンの登場率ナンバー1” の座を占める、働きものの鍋なのだ。
 小さな鍋ゆえ、くれぐれも強火にせず、火加減には気をつけて。 使う度にしっかり洗い、きれいなままに。 工房アイザワのミルクパンは、そんな “あたりまえ” を心がけ、長く大事に使っていきたくなるキッチンの小さな相棒だ。


工房アイザワ : 金属洋食器の世界的産地として知られる新潟県燕市で大正11年の創業以来、真摯にものづくりに取り組んでいる老舗。 機能的で美しい、日常の台所道具が揃う。

工房アイザワ  両口付きミルクパン 工房アイザワ  両口付きミルクパン 工房アイザワ  両口付きミルクパン

 




工房アイザワ | 両口付きミルクパン
9,460円
素材:18-8ステンレススチール
ハンドル/ホワイトアッシュ
製造:日本
サイズ:直径13×長さ23.3×高さ11cm
容量:約0.7L



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