HAUのたね

Vol.32 竹編みのお弁当箱/スカイブルーのカーディガン

写真・文:藁谷真生(HAU デザイナー) イラスト・挿絵:natsume


この春からの新生活。
環境が変わってお弁当がスタートする方やお子様もいらっしゃるのではないでしょうか?

私も会社にはだいたいお弁当を持っていきますが、最近は決まってサンドイッチ。腸活のため、朝食を消化の良いご飯食に切り替え、大好きなパンをお昼に食べることが多くなってきました。
そしてそのサンドウィッチ、中身はいつも同じでレタス・卵・ハムが定番。コーヒーやコーンスープと一緒に食べるのがお気に入りです。

サンドウィッチを入れるのにちょうど良いケースはかれこれ13年前に蚤の市で買った竹編みのお弁当箱。季節は2月。長女の産休中に1人朝早くにバスを乗り継いで行った調布にある神社。こじんまりとした雰囲気の中、「お宝発見!」と見つけて買った時のことを今でも鮮明に覚えています。

それから10数年。多少傷んできた部分もありますが、6枚切りのパン2枚分で作ったサンドウィッチが気持ち良いくらいピッタリと収まるので、まだまだ活躍してもらわないと困ります。
毎回お弁当包みを開ける度に、「やっぱり良いな!」と心が弾む瞬間です。

定番のお弁当セット。 夫のお下がりで使い続けているスタンレーの水筒は、かれこれ15年程愛用。

目覚めるようなスカイブルーのカーディガン

綿麻の糸をミドルゲージで編みたてたラウンドネックのシンプルなカーディガン。これからの季節、羽織りものとして出番の多くなるこちらのアイテムは、いわゆる薄手でハイゲージというよりかは、やや太めの糸で編み立てたちょっとザックリとした雰囲気の一品。

空紡糸というふっくらとしたボリューム感のある糸を使用しながらも、繊維の間に空気を含ませながら撚糸しているため、全体的に軽くて清涼感もあり、春先から初秋までと長い時期着用出来るところも嬉しいです。袖丈は7分袖にして軽さを加え、裾口のリブは長めにすることによってウエスト部分が引き締まって見えるよう工夫しました。

今回は新作のオールインワンと組み合わせた軽快なコーディネートをご提案。スカイブルー+アイボリー+レッドは大好きなカラーリングの一つ。普段は差し色を1色に絞ることが多いですが、たまにはこんな差し色多めのカラフルな装いも楽しいものです。

カーディガンは、色をプラスしたいときにピッタリのアイテムです。

色はベーシックなベージュとスカイブルーの2色展開。

小綺麗にまとまり過ぎないよう、足元は敢えて無骨な黒のスニーカーを。

<< 今回紹介したアイテム >>
cardigan "fleming"
all in one "kapok"


*商品名を掲載しているアイテム以外は、すべて私物です。


Profile
藁谷真生 Mao Waragai

デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET(ブランケット)」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU(ハウ)」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes