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コラージュ・題字:堀井和子

堀井和子さんの「いいもの、みつけました!」

堀井和子さんが日々の暮らしや街歩きの中で見つけた、いいもの、美しいものを報告してくださる連載。艶やかな香りや清々しい空気が、画面から漂ってくるようです。

第49回:チョコレート/鈴木信太郎さんの本

3月末にオープンした日本橋の「ル・ショコラ・アラン・デュカス 東京工房」に行って、チョコレートを買いました。

左は、マンディアンノワール“ミューズリー”。レーズンや洋梨、パイナップル、苺、チェリーなどのドライフルーツ、ピーカンナッツ、アーモンド、胡麻、オーツ麦などが上にのった、カカオ分75%のダークチョコレートです。ドライフルーツそれぞれが洗練された豊かな風味で、チョコレートが幾分厚めのしっかりした歯ごたえと迫力なため、見事なバランスに感じられました。とても贅沢でおいしいこのチョコレート、また買いに行きたくなると思います。

右は、GRENADE TRINITARIO、グレナダ産のカカオ豆を使ったタブレット。蜂蜜のような、なめらかなコク、しっかり陽気な酸味、ほろ苦さとキレが合わさって、奥行きのあるドラマティックな味わいです。こちらも分厚い板状で、一口のインパクトが、確かに残る気がしました。

袋に入っているのは、フリュイ・コンフィのオレンジ。オレンジの砂糖漬を一晩乾かした後、ひとつひとつカットしてショコラ・ノワールを薄くコーティングしたもの。ひとつが大きめで、瑞々しいオレンジのコンフィが、きりっとドライなショコラ・ノワールの風味をより、いっそう魅力的に引き立てています。

フランス旅行の折、あちこちで買って味わってみましたが、南仏・アンティーブのショコラティエのものが、一番素敵な味だったと記憶しています。食後につまむならこのチョコレートというくらい、つい探してしまう種類です。日本では、なかなか気に入った味のものを探せませんでした。

アラン・デュカスのオレンジのコンフィ、もう少し細めの一片だったら理想のタイプと思いましたが、マンディアンやタブレットに比べてぐっと値段が贅沢なので、プレゼントされたら嬉しいかな・・・・・・と。

中目黒の“デッサン”で、鈴木信太郎さんの“阿蘭陀まんざい”の本を見つけました。ちょうどその1週間前に、鈴木さんのシスターの絵の缶入りクッキーを見て、買おうかなぁと迷った後だったので手に取りました。

長崎の他、新宿や犬吠岬、奈良の風景のスケッチが何とものどかで、ページを開くと昔の空気を吸っているような気持ちに。

“わがこと ひとのこと”は、高橋誠一郎さんの1955年出版の本。この本の挿絵も鈴木信太郎さんです。

見返しの艶やかな水色の背景と紫の菖蒲に目を見張り、扉のパステル画の枇杷とタイトル文字を見て、どうしても欲しくなった一冊。

10年以上前、古書店での鮮烈な出会いが忘れられません。

堀井和子

堀井和子さん プロフィール

1954年、東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家としてレシピ本や、自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍、国内外の旅のエッセイなどを多数出版。2010年に「1丁目ほりい事務所」を立ち上げ、CLASKA Gallery & Shop “DO” と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行なっている。
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2018年6月4日 公開

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